3月31日 乳頭山で遭難?
秋田・岩手県境の乳頭山(烏帽子岳、標高1478メートル)に日帰りで登山した60〜70才の43人が翌日の昨日の夕方に無事に到着した。うち1人は別のルートで下山。原因は吹雪で迷ったという。乳頭山は近くに野湯があった事から以前近くに行った事があり、すぐにその名前が出てきた。夏山だったら大した山ではないが大雪と吹雪で誤ったのだろう。しかしながら43人もいながらGPSを1台も持っていなかったというのは意外である。43人もいればGPSの3台くらいは用意するべきだろう。それともGPSは冬山では役に立たないのだろうか。GPSは安いものではないが、その機能を考えれば安いものである。安いものでは1万円以下で入手できる。それで充分な機能がある。以前は山の装備と言えばトランシーバーだったが携帯電話が比較的よく山でも通じる事から携帯電話も装備として重宝される。43人も携帯電話を持っている人はいたが最後のほうでは電池が切れて1台が使えるのみという。充電くらい充分にしておけばいいのに。やっぱり甘えがあったのではないだろうか。よくは知らないが山の遭難の1番の原因は道に迷う事だろう。雪山では道もなく、山も雪で区別がつきにくく、吹雪となればコンパスだけでの移動は難しいかもしれない。コンパスで移動する場合は移動時間から移動距離を見極めて現在位置を割り出すが雪の状態によって同じ時間でも移動距離は数倍も違う。コンパスでの移動は熟練が必要である。GPSは必須アイテムだと思うのだが日本山岳会ではGPSを推奨しないのだろうか。私などは何をさておいてもGPSは優先順位が高いのだが。まあ山に行くとしたらザックと登山靴は買わざるを得ないだろう。しかし、高価な登山用のウエアは私は買わない。何故かというと登山用とそうでないものとは金額の割りにそれほどの効能がない。見栄えだけのように思う。見栄えのいい洋服を買うよりは命を守るGPSにお金を使うべきだろう。もっとも冬山の場合は雪対策が必要なので多少は普通の服にはない機能がある場合があるかもしれない。冬山の場合は何と言っても寒さ対策が1番で軽くて暖かい服が要求されるが、私の経験では多少の差はあるものの結局は多く着るしかないというのが結論である。あと1日、下山が遅れていたらどんな惨事になっていたかを思うと何はなくともGPSと思わざるを得ない。
もう1つの原因として43人という大所帯だった事もあるのではないかと思う。よく山では単独登山をしないようにとある。単独登山は危険なように思える。しかし、私のほとんどは単独登山である。山に登る人は安全と思って山に登るだろうか。山は危険である。防ぎようのない危険が待ち構えている。だから山に入る人はそれらのリスクを知った上で行動していると思う。山で死ぬのは自業自得である。そう考えるのは私だけだろうか。43人もいて何故に道に迷ったのか。中にはかなりの経験者もいたようだが多くはそうではなかったのだろう。多分、自信があるのは2〜3人ではないだろうか。でもベテランが2〜3人いればもっといい選択が出来たのではないだろうかと思う。そこには大人数ゆえの安心感があるのではないだろうか。大人数だと心強い。そして多少、違う道を行っているのではないかと思っても大人数の中で意見を言いにくい。そうしている内に間違った道に突き進み、気が付いた時には墓穴に入っているのである。少ない人数であればちょっとの事も言い易い。少人数であれば「あれっ?この道違うんじゃない」と言えるが人数が多いとみんなに間違った意見を言って無駄な労力をかけまいと気を使う。それが災いとなる。単独では自分のペースで行動できるが大人数では一番遅い人のペースになる。最も体力の無い人が予期しない長い道のりを踏破するのは容易ではない。かくして脱出が難しくなる。だからと言って単独登山を進めるわけではないがそうならないような充分な心構えが必要だろう。
後で思ったのだが、よく遭難して携帯電話で連絡してきたというケースはある。そんな時、携帯電話の発信場所をすぐに特定できないのだろうか。もし場所がわかれば、現在いる位置を教える事ができ、どちらに行けばいいか指示できる。どこにいるかがわかれば近くから照明弾とか音の出る信号弾とか、あるいはスピーカーなどで誘導できるかもしれない。ぜひそうなって欲しいものだ。
3月25日 朝青龍優勝?
今場所もここまで全勝できた横綱朝青龍(あさしょうりゅう)。今日、勝てば優勝である。栃東(とちあずま)は善戦するも横綱に押されて土俵際へ。横綱が覆い被さるように寄り倒して軍配は横綱に上がった。朝青龍優勝か。そう思った瞬間、審判の手が上がった。何?審判の協議の間にビデオがスローで流れた。あれ?良く見ると栃東の引き落としと見れなくもない。もう1度、再生されるビデオをよく見る。うーん。微妙なところだ。同体か。そうこうしているうちに協議も終わり、同体で取り直し決定。これは意外な展開になった。しかし、取り直しの場合はだいたいは格上の方が勝つ確率が高い。まあ栃東もこれまでだろう、と思って見ていると、なんと横綱を寄り倒しで勝った。大波乱である。まあ優勝が1日、延びただけなのだが、ちょっとは面白くなった。栃東も横綱に勝てるならもう少し星を延ばして欲しいものだ。
3月22日 M&A
ライブドアは日本放送の過半数の株を買占め、ほぼ手中にしたようである。次はフジテレビの攻防といううわさである。ライブドアの行動には賛否両論があり成り行きが注目される。今回の1件で株に関する用語が次々と飛び出しニュースを見ていれば株の専門家になりそうな勢いである。特定の株主に対して株を発行し、株の買占め比率を下げて防衛するポイズンピル(毒薬)。買収されている株を持っている人はどちらに株を売るかで形勢に大きな影響を与える。売ってもらえる側にとってはありがたい味方という事になり、その株主はホワイトナイト(白馬の騎士)という事になる。買収を受けている会社がさらに大きな会社の支援により、逆に買収相手の会社を買収するパックマンディフェンス(パックマンはテレビゲームの意味で相手を食って防御するという意味)。究極はレバレッジドバイアウト(LBO:LEVERAGED BY OUT)。相手の資産を担保に借入を行い買収をする。
M&Aとはいったいどういうものなのか。単に株を買って利益が得られるのであれば、それは単に株が安かったというだけなので、特に問題は無い。普通であれば株の買占めは利益にはならない。それでも株を買い占めるという事は株を買う事によって相乗効果が見込めるという事になる。そうであれば経済的には1+1が2ではなく3になるという事で経済にとっては好ましい事である。ライブドアの堀江社長ことホリエモンは何らかの相乗効果を期待しているのであり、日本放送やフジテレビを乗っ取って壊そうとしているのではないだろう。日本放送やフジテレビが破壊されればライブドアも大きな損害になる。しかし、それに対してフジテレビの日枝社長は何をするのかわからないから提携できないという。もっともな話である。日本放送の子会社の利益頭のポニーキャニオンの社長はインターネットの事業は以前からやっているのでライブドアが何かやっても無駄だという。ちょっと待てよ、それは違うと思うよ。ポニーキャニオンの社長にはインターネットがわかってない。それじゃインターネットビジネスが成功するわけがない。今、日本で最大のインターネット検索サイトのヤフーは大きな利益を生み出しているという。ヤフーは昔は誰も見向きもしない検索サイトだった。それが何故、日本最大の検索サイトになったのか。それはヤフーオークションの成功によるのである。そしてヤフーオークションも大きな利益を生み出している。どこかヤフー検索に技術的な優位があるのかといえば、あまり差は無い。たぶんオークションとの相乗効果という事なのだと思う。インターネットの世界では有名なところが流行るのだ。ライブドアが利益を生み出しているのもライブドアが有名になったからと言っても過言ではない。他の産業でもそうだがインターネットでは特に知名度が大きな差を生む。何の変哲もないフジテレビやポニーキャニオンもライブドアの手にかかれば龍になるかもしれない。
しかしながらそうやってLBOを進めると日本は1つの会社になってしまうかもしれないという懸念もある。戦後、財閥が解体されて、独占でなくなった動きに逆行する。それは弊害である。極端にM&Aに突き進むのはよくないだろう。
LBOの資金調達先として外資が予想される事から外資をハゲ鷹と評する向きもあるがそれは当たってないように思う。ホリエモンは日本の銀行とかに声をかけたが断られたそうである。それはそうだろうなと思う。バブルの規制で手を出したくても日本の銀行は手を出せない。だから外資に行くのである。日本の手を縛っておいて手を差し伸べる外資をハゲ鷹呼ばわりするのは変である。もう1つの問題は日本には巨大な投資会社が無いという事だろう。日本にはお金があり余りながら世界に投資しようとはせず、ひたすら公共事業で無駄金を使う。日本に未来があるわけがない。日本の人口が減少すれば自動的に資産は目減りする。資産を1国の通貨で預金して保持する事はできない。一定の比率で預金を世界中に分散しておく必要がある。日本人は将来に備えて準備する傾向が強いが、それは1度、失敗しないと将来を見通そうとはしないように思う。それは最大の欠点である。日本は様々な失敗をして現在を築いているが、そろそろ失敗する前に変革する術を見に付けるべきだろう。とは言っても既に国庫は火の車。M&Aに対しても先回りするだけの知見を持った指導者はいないようだ。日本が地に落ちて久しいが、もしまた日が昇る時があるとすれば失敗を未然に防ぐ能力を日本の国が身に付けた時だろうと思う。失敗しない事で損失をゼロにし経済効率はMAXになる。しかし、残念ながらその片鱗も見えない。自分としては生活防衛を考える後ろ向きな対策に終始するしかないようだ。
3月19日 BSE
アメリカの狂牛病(BSE)で牛肉の輸入再開が検討されている。アメリカのライス米国務長官が来日し、この問題についても要請があったようである。アメリカの牛肉が安全かどうかについては例え日本の牛肉の安全審査委員会が安全と判断したとしても、それが本当に正しいのかどうかについては疑問を抱かざるを得ない。政治決着により安全とするかもしれない。そうなって牛肉が輸入されるようになったらどう防衛するのか。アメリカの牛肉を買わない事は当然だが、国産の牛肉でもアメリカの牛肉を偽って国産としている可能性がある。おいそれと国産の牛肉を購入するわけにはいかない。牛肉が輸入されるという事はそれだけに留まらないと思う。牛肉を原料とした油脂類も輸入されてくるのである。それらの安全はどう確保されているのかニュースには出て来ない。むしろそちらの方が気になるところである。牛肉は産地表示がされるだろうが油脂は表示されない。カレーを買ったら、アメリカの牛の骨髄から取った油が使われていたという事もあるのである。影響は非常に大きい。国際的に安全とされていれば安全なのだろうか。先日、肺ガンの治療薬が国際的には効能が無いとされているが日本の病院では効果があるという臨床例が報道されていた。以前、海外旅行で食中毒になったのは日本人だけで一緒に食事をしたはずのアメリカ人は食中毒にならなかったというニュースもあったように思う。微妙な体質の違いは考慮するべきである。それが軽い風邪のような回復可能な病気であれば、それほどの問題はないが確実に死に至る病気であるから慎重さは必要だろう。
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