1月31日 アスベスト救済法案
アスベスト救済法案が検討されているが被害者からは不満の声があがっている。救済するのは悪い事ではないが本来は業界が取扱高などに応じて分担すべきだろう。結局、税金でまかなわれ、悪い事でもやったもん勝ちになってしまう。欧米では使用禁止されているのにそれをあえて安全と判断して使いつづけたのなら、それに伴う費用を分担するのは当然だろう。アスベスト被害は人災であり、利益追求を人命よりも優先させた企業責任が問われるべきだ。何故、明らかに誤った判断がされたのか警察が取り調べるべきなのにそれがなされないのはまた新たな人災被害を生む結果となる。安全かどうかが実証されないまま輸入されるアメリカ産牛肉も同様の被害が心配される。
1月27日 ライブドアショック
ライブドアの社長ら4人が逮捕されて1週間。ライブドアの株価は下がり¥100くらいになっている。日本の株価は一時的に急降下し、世界中にニュースが流れ、政界も大騒ぎ。後になって堀江社長への批判が続出している。しかし、堀江社長の日本社会に果たした役割は大きい。株分割で株価を吊り上げたというが、それが元で法律が改正された。法律の不備を是正し、問題を考えさせるインパクトがあった。これによって、日本の経済システムや意識は一定の前進をしたと思う。M&Aの懸念から株価が上昇したというのも成果の1つだろう。
ライブドアがしたとされる粉飾決算も全体の額からすれば、もしかしたら数字の書き間違いで済まされるような額だろう。ただ、粉飾決算は額の大小ではないので、罰を受けるのは仕方がない。今回の件は今までの事件と異なり逮捕されて、暖房の無い部屋に拘留されるとか、どうなるのかが詳しく報道された。これから粉飾決算をしようと考える人には警鐘となるだろう。堀江社長は違法性を否定しているが、もしかしたらそれも法律の解釈の違いという事かもしれない。何が違法で何が適法かははっきりと明文化する必要があるだろう。
ライブドアの株価は¥100台を推移しているが、果たして¥100の価値があるのだろうか。TBSの損害賠償もそうだがTBSの買収の際に融資したとされる外資も損害賠償という事になれば資産はマイナスになる。TBSの日枝社長は勝ち誇ったような顔で連日テレビに登場するが、もしかしてTBSがライブドアを傘下に収めるような事になればTBSがインターネットに進出する足がかりとなり、日本で抜きん出た企業に成長するかもしれないという事も現実になってきた。
ライブドアの個人株主の中には信用取引によって多額の借金をした人もいるようだが、結局はリスク管理の問題であって、ライブドアでなくても何かの要因でそういう情況にならざるを得ない事は明白である。株の信用取引をしようとする人はその株の価値が零になっても、それを即座に埋め合わせできるだけの金融資産がなければ手を出してはならないのである。
1月21日 アメリカ産牛肉輸入停止
アメリカ産の牛肉の輸入が再開されて1ヶ月。輸入検査で背骨のある牛肉が見つかり全輸入停止となった。となるとそれまでに輸入した牛肉は大丈夫なのか。不安になる。もっとも食べてないので心配はないが。抜き取り検査で見つかったくらいだと今までにも既に同様なものが入っている可能性が高い。なのに輸入検査のみで見つかったというのは合点がいかない。不合格となった牛肉はどうなるのだろう。アメリカから検査官が来て再検査してOKとなるのだろうか。テレビを見て驚いたのはアメリカでは30ヶ月以下の牛は素通りするらしい。少し背骨の骨が残っているくらいはアメリカでは何の問題もないという。アメリカでは効率重視の考えなのだろう。牛肉を食べて何人かが死ぬよりも安い牛肉を供給するほうが重要という事なのだろう。
1月20日 朝青龍3敗
朝青龍が3敗した。立会いは互角だった。しかし何故か朝青龍は安馬(あま)に対して右足が前で左足が後ろになり、不安定な態勢になった。そこを安馬はタイミングよく上手投げすると朝青龍がばったりと倒れた。あっけなかった。朝青龍らしくない相撲だ。どこか体調が悪いのだろうか。相撲の内容からすれば負けるべくして負けた相撲なのだが、何故そうなってしまったのかがわからない。
1月3日 中国の帝国主義化
去年の日本は散々な年だった。相次ぐ鉄道事故、小学生の誘拐殺人。小学生の誘拐は去年が特別と思いたいが今後も増えるかもしれない。いやな傾向である。
中国の経済は巨大になり、帝国主義化してきたように思う。中国は経済のみだけでなく軍事的にも脅威になりつつある。しかし、帝国主義と言ってもかつての日本のように外国を侵略するような可能性は低いだろうと思う。但し、台湾は別である。アメリカは中国は1つという政策を打ち出しているので台湾に侵攻しても、もしかしたら外国の侵略と国際社会はみなさないかもしれない。そうなると台湾は悲劇である。
日本にとっての最大の関心は東シナ海の天然ガスに集中しているが、あまり過度に占有を強調するのは意味がないかもしれない。樺太ではオイルショック時代に日本が強力して進められた天然ガス開発が成功し、日本に供給しようという段階になったが日本国内でのパイプライン建設が挫折し、ストップ状態という。結局は採算の問題になるのだろう。採算が合わなければ無駄な買い物という事になる。現在、原油価格は高騰しているが今後、数十年で見た場合、どうなのかはまだはっきりしない。東シナ海の天然ガスは沖縄に近くなるほど水深が深くなる。そうなれば開発は難しいのではないだろうか。どれほどの採算があるかは重要である。無理に日本で開発を進めるよりも中国で採掘してもらって権利を売り、必要な分を購入した方が安く採掘できるのではないだろうか。日本で採掘すればコストは高くつく。中日関係は悪化しているが東シナ海の天然ガスで合意できれば対話の方向になり、世界は平和の方向に向かう。その方がずっと賢明なような気がする。
中国が帝国主義化するように見えるのに、ロシアがそう見えないのは何故か。中国は共産主義でロシアは民主化したから?そうではないと思う。日本帝国主義は曲りなりにも民主主義で発達した。ロシアには豊富な天然資源がある。もし、ロシアが帝国主義化して自国の利益追求をしようとしても、それを買ってくれる国には通用しないだろう。天然資源価格は結局は需要と供給で決まってしまう。帝国主義はロシアに利益をもたらさない。中国は石油が不足している。去年、アメリカの石油資本の買占めを計ったがアメリカの政治によって断念せざるを得なかった。そうなると中国も政治の力に頼って資源を確保するようになる。それが帝国主義化の兆候と見えるのだろう。アメリカは帝国主義と言えるのだろうか。部分的には帝国主義である。しかし、民主主義がそれを打ち消している。アフガニスタンといい、イラクといい軍事的にはアメリカは帝国主義そのものである。中国は民主化によって帝国主義を避けられるだろうか。それはたぶん無理だろう。中国の社会的背景と文化的な流れが帝国主義を要請している。帝国主義は国の成長過程でのはしかのようなものだと思う。それが重篤になるかどうかは環境によるのだろうと考える。中国の過度の帝国主義化は日本にとっても望ましいものではない。
私の中では日本は高度成長経済期を過ぎて成熟したと思っていたが、最近、そうではないと思うようになった。日本は人間で言えばまだ二十歳そこそこの若造である。もし、日本が成熟しているのであれば、問題発生前にある程度の対処ができるような方策を立てられるだろう。今の日本は問題が起こってから慌てて対処を考えている。私にはそう思える。日本は高度成長を過ぎて衰え始めているかのような考えから早く脱却して、日本がどうなるべきかを考え実行する段階に早く入るべきだろう。そうなれば日本はさらに成長するだろう。
2005年 12月 , 11月 , 10月 , 9月 , 8月 , 7月 , 6月