立山(たてやま)3015m

立山(大汝山)

長野県大町市(おおまち)。扇沢へは国道147号より県道45号を終点まで行くと終点に扇沢がある。県道45号は全線舗装されており、そう狭くもない道路が終点まで続いている。扇沢には有料と無料の広い駐車場があり、トロリーバスに近い方が有料駐車場になっている。混雑時には無料駐車場は早朝には満車となり有料駐車場に置かなければならなくなる。日帰りでもなければ有料駐車場に駐車するのは避けたい。扇沢には24時間使えるトイレがあり、飲用可能な水道もある。トロリーバスは季節により運行が変わるのでよく時刻表を見て間違いのないように確認してください。連休などの前には運行表より臨時にさらに早い便が追加される場合があるので早く行きたい場合は事前に問い合わせて確認してみるとよい。大町市にはスーパーやコンビニがある。大町市街を離れて扇沢へ行く途中にはほとんど商店のようなものはないので大町市で調達しておくのがよい。

扇沢情報
http://www.alpen-route.com/
扇沢駅構内

2003年9月27日 快晴

立山へは交通機関を使わないとどちらから行っても時間がかかり過ぎる。普通は扇沢から行く場合はロープウェイなどを乗り継いで室堂まで行き、そこから立山へ登る方が時間もかからず楽に行けるが楽をして山登りをするのが目的ではない。コースを検討した結果、本音は黒部湖から歩きたかったが時間の余裕などの都合もあって黒部平から歩く事にした。

トロリーバスは始発7:30のはずだが気の早い人たちで6時過ぎには切符売り場に、並び始めていた。あまりゆっくりしていると始発に乗り遅れるかもしれないと思い、7時前には私も列の後ろに並ぶ事にした。だいぶ並んで待ってから切符を売り始めたので黒部湖まで往復と黒部湖から黒部平の片道を購入しようとするとここでは往復の切符しか販売出来ないので、後は黒部湖で購入して欲しいと言う。少々不安になりながらも黒部ダムまでの往復切符(¥2,200 5日間有効)のみを購入。通常、ザックは10kg以上は手荷物となり別料金を払う事になりそうなので水を積まずに10kg以下にしたのだが、トロリーバスは30kgまで大丈夫という事で切符を購入後、改札待ちの間に扇沢の水()を汲んでザックに入れた。
7:30 トーロリーバス出発()。バスに乗ると行列の人はほぼ全員乗れたようで、さほどの心配はなかったようだ。トロリーバスは何台かが一気に出発するので先に並ぼうが後に並ぼうがさほど違いはない。トロリーバスに乗り込むと間もなく出発。トロリーバスは電気で動くので静か。バスの上には給電線がありそこから電気を取っている。出発するとすぐにトンネルに入り到着地点もトンネルなので窓際だろうがバスの真ん中だろうがさほどかわりはない。乗っている間は黒部ダムの完成までの物語などを解説するが、途中、破水帯という地点に看板があるくらいで、それもあっという間に通り抜ける。そうこうしている間に10分ちょっとで到着。到着してトロリーバスから降りたはいいがどっちに行けばいいのかわからない。次のケーブルカーの出発まではだいぶ時間があるはずなので天気もいい事だし、展望台の方へ行く事にした。展望台までは登りの階段をだいぶ歩くがこれくらいで息が上がっては登山にならない。しかし、階段の連続にややペースを落とす。展望台はちょっとしたスペースがあり、立山が良く見え、破水帯の湧水()が飲めるようになっている。展望台に着いてあたりの景色を眺めていると、それほど時間がたたないのにケーブルカーの出発のアナウンスがあった。展望台にたどりつくのに時間がかかったが、ケーブルカーの乗り場は黒部ダムの向こう側にあるので歩くとまだだいぶ時間がかかりそうだ。

展望台から見える黒部ダム


いい景色だが展望台はそこそこに出発。しかし、遅い観光客が邪魔でなかなか進めない。やっと乗り場にたどり着き黒部平までの切符(片道¥840)を購入。既に臨時便は出発したようである。切符を買って待っていると切符を購入している人が荷物が10kg以上あるかどうか聞かれていた。なんと、この区間は10kg以上で手荷物となるのだった。そんなのありか?重量を聞かれたら水を捨てようかなどと考えをめぐらしていたが幸い聞かれる事はなかった。8:30 ケーブルカー出発()。5分ほどで黒部平に到着。いい天気なのでしばらくぶらぶらとしながら景色を楽しむ。駅の構内には登山道の案内が無く外に出てみるとそこには飲用可能な清水が岩から出ていた。わざわざ扇沢で水を汲む必要は無かったのである。
一ノ越山荘

外の広場を一周してみるが登山道の入口がわからない。写真屋さんなら知っているだろうと聞いてみるとそこは通行禁止と言われた。結局、入口がわからないのでケーブルカーの下の方だろうと思い、植物園に下ってみるがやはり案内がない。9:00。こんなはずではと思いながらもケーブルカー側の下あたりに道を発見し下るが周囲の葉が道に覆い被さっていて人が通ったような形跡が無いので不安になる。しかし、すぐに分岐に出た。9:04 黒四ダム分岐。結局、その後も通行禁止のような立て札も無かった。いい加減なものである。10:34 2110m。10:44 沢水有り。11:23 2390m。ここは今は通行禁止になっているが大観望への分岐らしい。ここまではやや荒れている所もあるもののさほど問題のない登山道である。下の方は木の葉がやや登山道に覆い被さっているくらいなものである。22分休憩。ここらあたりまで来るとほとんど空を雲が覆い先ほどまで見えていた黒部ダムも見えなくなった。このコースを通る人はほとんどなく、すれ違う人もほとんど無く静かである。12:01 東一ノ越2480m。12:58 一ノ越山荘。チップ制の綺麗なトイレあり。13分休憩。13:43 三ノ越。一ノ越山荘からはザレのある荒れた岩場。14:01 雄山()。6分休憩。

大汝山

14:28 大汝山(おおなんじ)()。せっかくの頂上だがあたりは雲海でわずかに剣岳の山頂が時折見えるのみ。ここより剣岳の方が低かったのか。19分休憩。14:50 大汝休憩所。閉鎖している。15:01 富士ノ折立。15:25 雷鳥沢分岐。だんだんと室堂方向からの小雨まじりの冷たい強い風が吹き付けるようになった。朝は天気が良かったのに最悪。15:38 真砂岳(まさご)分岐。天気が悪く視界も無いので真砂岳の頂上はすぐだが頂上へは行かずに左へ行く。15:43 真砂岳分岐。16:04 別山(べっさん)分岐。視界が悪いので地図を出して確認。寒い。6分休憩。16:14 別山、別山乗越分岐。風をよけて6分休憩。16:44 剣御前分岐。16:57 テント場着。

テント場は岩だらけだが所々にテントの張れそうな場所がある。全体としてはかなり広い。既にいくつものテントがあり、やや安心した。ここは有料なのかと近くにいた人に尋ねてみると夏のシーズン中は有料だが今はシーズンオフなので料金を徴収する人がいないので無料という。ラッキーだ!ついでに水場()の水は生で飲めるのか聞いてみたら飲めるという。だが雪解け水のようなので心配な人は煮沸して飲んだ方がいいだろう。男女別のトイレもある。しかし、現在は改修中のようで何か工事をしていた。

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