蓮華岳(れんげだけ)2799m・北葛岳(きたくずだけ)2551m・七倉岳(ななくらだけ)2509m

蓮華岳

長野県大町市(おおまち)。扇沢へは国道147号より県道45号を終点まで行くと終点に扇沢がある。県道45号は全線舗装されており、そう狭くもない道路が終点まで続いている。扇沢には有料と無料の広い駐車場があり、トロリーバスに近い方が有料駐車場になっている。混雑時には無料駐車場は早朝には満車となり有料駐車場に置かなければならなくなる。日帰りでもなければ有料駐車場に駐車するのは避けたい。扇沢には24時間使えるトイレがあり、飲用可能な水道もある。トロリーバスは季節により運行が変わるのでよく時刻表を見て間違いのないように確認してください。連休などの前には運行表より臨時にさらに早い便が追加される場合があるので早く行きたい場合は事前に問い合わせて確認してみるとよい。大町市にはスーパーやコンビニがある。大町市街を離れて扇沢へ行く途中にはほとんど商店のようなものはないので大町市で調達しておくのがよい。

扇沢情報
http://www.alpen-route.com/
前日の夜には扇沢の無料駐車場に到着した。連休の前の日の夜には続々と車が到着するものなのだが、到着する車はまばらでなかなか増えない。この時期、扇沢の夜は結構冷える。シュラフに毛布を掛けてもぐりこむ。夜空には満天の星が輝いていた。夜中の1時頃を過ぎたあたりか、続々と車が到着しほぼ満車状態となった。もしかして休日¥1,000の高速道路料金効果なのだろうか。

2009年9月19日 曇り

針ノ木岳、蓮華岳の登山口は扇沢のトロリーバス駅の左側(南西側)の一般車通行禁止の道路のゲートの左側にある。

6:18 扇沢の針ノ木岳登山口(→)出発。しばらく歩くと舗装道路に出た。ここからは舗装道路と登山道を出たり入ったりする。舗装道路の登山道の入口には標識があるので注意して見る。
しばらく歩くと舗装道路の向こうに女性が1人立っていた。誰か待っているのだろうか。近づくと女性が猿がいるからと言った。登山道を見ると数匹の大人と子供の猿がいた。少し様子を見たが猿もこちらを見ているが立ち去る気配が無い。このまま待っていても仕方が無いので強行突破する事にした。ゆっくりと登山道を歩く。尤も荷が重いので早くは歩けない。猿の目を見ると敵視されるので、何処を見るでもなくあたりに目をくばりながら気持ちだけは警戒態勢で歩く。相手は小さい。噛まれれば大怪我になるだろうが重いザックごと猿を押しつぶせば肋骨を折るくらいは可能かもしれない。などと思考をめぐらしながら歩く。後ろを見ると女性も離れて後をついてきた。幸い近くまで行くと猿は登山道から離れて立ち去った。近くに来たら写真でも撮ろうかと思ったが、それほど近づく事もなかった。野生の猿は人間を警戒するので近づく事は無い。むしろ危険なのは人間慣れした猿である。女性が近くに来て襲われるかもしれないと思ったと言ったので、日光の猿の事を思い出し、猿は男は襲わないらしいですよと言った。実際、そうなのかどうかは定かでない。7:10 大沢小屋(←)着。大沢小屋のすぐ手前には分岐があって登山道が右手に続いていた。どうやら私が来た道は近道らしい。どうりで入口に登山道の標識が無かったはずである。大沢小屋は閉まっていて入れなかった。以前、近くにあったトイレも撤去されていたそうである。朝は曇っていた空もほぼ晴れた。12分休憩。9:18 13分休憩。

針ノ木小屋と針ノ木岳

10:55 針ノ木小屋。水1L¥200。小屋の中のトイレは有料だが外には無料のトイレもあるらしい。25分休憩。計画では船窪新道を行く予定だったが順調に来ていたので、それほど時間の変わらない蓮華岳経由で行く事にした。12:05 5分休憩。
13:01 蓮華岳(→)。12分休憩。14:31 9分休憩。16:20 14分休憩。
16:53 北葛岳(←)。蓮華岳からの急な下りで膝が痛くなりだいぶ時間がかかってしまった。このままでは船窪まで行けそうにない。ビバークを考えた。船窪岳を過ぎるとすぐにテントを張れそうなスペースを見つけたが頂上付近では風が強いかもしれないと考えて通り過ぎた。すると急な下りとなった。急な下りにはテントを張れそうな場所は無い。失敗したかもと思った。下りきると狭いスペースにヘリコプターから降ろされたような材木が置いてあった。材木が無ければテントを張れそうなスペースである。ヘリコプターから資材を降ろす時はできるだけ広い場所に降ろすはずである。という事はこの先、ほとんどスペースが無いという事か。ここはテントを張ろうにも崖の上なのでちょっと怖い。仕方なく先へ進む事にした。案の定、日が暮れかかってもテントを張れそうな場所は見つからなかった。遂に日が暮れそうになった頃、十分ではないがテントを置けそうな場所に出た。ここからは上りになりそう。もうくたくたである。北の方を見ると針の木小屋が見えた。西は急傾斜だがややスペースがある。東側は低木があるが、その向こうは崖。他に適地は無さそうなので、あまり考えない事にした。18:30 少し風もあったがテントを張り始めた。テントを張り終えてもぐり込むと仰向けに寝転がった。木の根が邪魔をして楽な姿勢を取れない。しかし、だいぶ疲れていたので、しばらくは上を向いたまま動けなかった。今回はあれもこれもと荷物を詰め込んだせいか、荷物が重たかったのかも。それとも体力の低下?今年の夏は晴れの日が無くて山に行けなかった。トレーニング不足?兎に角、このまま計画を続けるのは無理そうである。幸い七倉尾根を下ればすぐに下山できる。明日はそうしよう。夜中に地図を広げてルートを確認した。夜は風がやや強くペグで固定してないテントは左右に大きく揺れた。しかし、中に荷物があればテントごと飛ばされるような強風ではない。不安な気持ちとは裏腹に夜空には星が輝いていた。

2009年9月20日 晴れ

朝の気温7℃。時折り風あり。

6:26 出発。7:14 七倉岳(←)。8分休憩。7:29 分岐。今日は下山するだけなので、さして時間はかからない。テント場を見ておく事にした。7:42 テント場。6〜7張りくらいか。簡易トイレあり。水場に行ってみる。危険なので夜間は水場に行かないよう注意書きがある。7:53 水場(→)。水場はザレの急傾斜の途中にあり、道は狭い。滑り落ちればかなり危険。戻ってこれそうもない。途中にある梯子はちゃんと固定してないので体重をかけると吊るしたロープが伸びて安定しない。梯子には体重をかけずに掴まるだけのほうがいいだろう。引き返してザックを降ろしポリタンクを持って水汲みに行く。8:09 出発。8:18 船窪テント場。インスタントラーメンで腹ごしらえをしようとしていると小屋から男性が水汲みにやってきた。後から女主人らしい人も来た。しばし雑談する。ラーメンを作りながら思案した。何だかこのまま帰るのはもったいない。下山と烏帽子小屋までは同じくらいの時間だ。それならば烏帽子に行ってみようか。。

−−−>船窪岳・不動岳・南沢岳・烏帽子岳

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針ノ木岳