船窪岳(ふなくぼだけ)2799m・不動岳(ふどうだけ)2551m・南沢岳(みなみさわだけ)2509m・烏帽子岳(えぼしだけ)2509m

2009年9月20日 晴れ

 9:02 船窪テント場出発。9:36 針ノ木岳分岐。5分休憩。10:12 船窪岳(→)。5分休憩。12:09 船窪第二ピーク2459m。15:03 不動岳(←)。7分休憩。16:01 12分休憩。17:19 南沢岳。6分休憩。南沢岳を下り、烏帽子岳の手前で暗くなってきた。周囲は小規模な湿原のようで、所々に池が点在している。暗くなければ気持ちいい歩きが楽しめそうである。しかし、烏帽子岳の登りの手前ですっかり暗くなってしまった。白い砂地に岩が点在している。暗くなってしまったので登山道が何処なのかわからない。これと思う方向に進んではマークを探しながら進むので時間がかかる。ここでビバークかと思い始めるがしばらく試行錯誤を繰り返すうちに、やがてロープを見つけた。それはずっと続いているようである。助かった。ロープ伝いに進むとやがて下りとなり、前方に明かりが見えた。ずっと昔にここに来た時は雨模様で烏帽子岳はエスケープしたが、今回もまた素通りである。小屋までもう少しという所で懐中電灯がいきなり暗くなった。接触不良?しかし電池の位置を変えたりしてみても明かりは点かない。別の懐中電灯を出して歩き出した。壊れたのは予備の懐中電灯だが、懐中電灯を2つ持ってきて良かった。今日は暗くて明かり無しではとても歩けない。19:17 烏帽子小屋着(←)。小屋に着いたが入口がどこかわからない。しばらく探して中央に入口を見つけた。中に入ってテント¥500を申し込みジュースを買う。ペットボトルジュースが欲しかったのだが缶ジュースしかないので、缶ジュースを買う。空き缶は置いて行ってもいいそうである。テント場はさらに歩いて2分くらいの所にあるそうで、しばらく休憩してから出発した。テント場に到着すると、既にテントがたくさん張られていて少し場所を探してからテントを張った。テントの中に潜り込んで仰向けに寝てしばらく休憩していると吐き気がしてきた。慌ててビニール袋を出して、その中に吐いた。吐いたのは胃液ばかりである。最後に食べたのはパンのように思うが、消費期限を過ぎているわけでもなく、傷み易いものでは無いはずなのだが。それとも途中で摘んで食べたブルーベリーのせい?ブルーベリーに似た毒の実があるそうである。山で食べるブルーベリーはうまいのがほとんどない。多く食べたわけではないが、食べなければよかったと悔やむ。もし、ここで具合が悪くなったら病院は無い。ヘリコプターで搬送?想像するだけでもどうなるのか検討もつかない。吐き気はしたが、それも収まり他に症状が無いのでしばらく様子をみる。吐き気がするとなれば次は下痢である。トイレは小屋の近くにしか無いので場所を確認しておく事にした。テントから出て、戻ろうとしたが、どちらが小屋の方向なのかわからない。テントの間をうろうろしながら記憶を頼りにしばらく探し、ようやく道がわかった。トイレまで往復したが、その後は下痢もなく症状は悪くならなかった。結局、夜は飲まず食わずで朝になって、少しジュースを飲むと吐き気も無いのでビスケットを少し食べた。その後は別段の不調もなく問題はなかった。体調不良の原因はわからず仕舞いである。朝の気温5℃。小屋で水1.5L(¥200/L)を買う。しかし、後で考えたら野口五郎小屋が直ぐにあるので、それほど水を買う必要は無かった。

9月21日 快晴

7:23 今日の予定は水晶小屋で近いのでゆっくりと出発。途中休憩していると後ろから笛をやたらと吹く女性が歩いて来た。すれ違いに笛を吹いた理由を猿がいたからと説明され、そちらを見ると確かに3匹くらいの猿がいた。9:30 展望コース分岐。あまり気乗りがしないので展望コースは行かない事にした。9:48 展望コース分岐。11:37 野口五郎小屋(→)。33分休憩。小屋の話では明日以降の天気は下り坂だそうで、そうなれば景色は望めずただ行っただけとなる。どうするか悩む。12:36 野口五郎岳。12:44 湯俣温泉分岐。計画では水晶小屋に行く予定だったのだが、今回は色々な事があったのと天気が悪くなりそうなので、しばらく悩んだ末にGPSをエスケープルートに変更し下山する事にした。GPSでエスケープルートにするのは初めてである。13:00 出発。13:46 15:20 突き当たり。何も案内が無い。左へ行く。15:23 湯股岳。12分休憩。休憩しながら頂上なのに頂上ではないので変だなと思い、左の高いほうへ10mくらい行くと、そこが頂上だった。18:14 登山口着。すっかり暗くなる直前くらいにようやく到着した。登山口の近くは登山道が狭く、案内が無いのでどちらが登山道なのか迷う場所もあった。すっかり疲れた。登山口からは左右に道があったがGPSで見ると左のようなので左へ歩いていくとすぐに建物が見えて、入口の看板でそこが晴嵐荘(←)とわかった。中に入ると誰もカウンターにいない。しばらく待ってテント¥500とペットボトルジュース¥500を支払い、水の場所を聞いた。水場は晴嵐荘の向かって右手(←)にある。トイレは晴嵐荘の中のトイレを使用する。小屋の左手にテントを張れるとの事だったが、翌朝見ると河原のあちこちにテントがあり、どこでも張れるようだった。テント場は石だらけでペグを打つには苦労しそうだが、今夜は風もなさそうなのでペグは省略した。河原は石だらけなのでペグは打てないだろう。テント場には既に団体と家族連れがいて、ここには登山ではなく単にキャンプで来ているようだった。テント場の前には無料の温泉(→)があったがぬるくて入ると出られないとの事だったので入らなかった。温度は30℃前後ではないだろうか。テントを張って夕食を食べた後でトイレに行こうとしたら筋肉痛で歩くのがやっとだった。こんなに早く筋肉痛が出たのは初めてである。痛い所を中心に10分くらい叩いた。翌日がかなり心配。足の親指を押すと痛い。またかと思い少しマッサージする。明日はほとんど平坦な下りなので親指を使わなくて済みそうなので、その点はやや安心できる。

9月22日 曇り

朝の気温17℃。上空は一面の雲で山の上が見えない。今にも降り出しそうな天気である。山の上のほうは濃霧に違いない。昨日、叩いたお陰で足の筋肉痛はほとんどない。足の親指は力を入れると痛いので親指を降ろさないで歩く。 6:34 出発。7:41 名無し避難休憩所。8:11 駐車場。休憩。9:15 7分休憩。9:55 高瀬ダム(←)。公衆電話はあるがオレンジカードの使えない10円玉しか入らないものだった。そんな事もあるかと思い夕べ、晴嵐荘で両替しておいた10円玉を入れて扇沢へ行くバス乗り場の一番近いところを聞いた。日向山だったか、そこいらへんだったように思う。そこまで歩くかタクシーに乗るか悩む。ここに下山してくる人はほとんどがタクシーで下っていくようだ。13分休憩。ダムの管理の人だかに何処から来たのか聞かれた。何故かというと伊藤新道へ行く橋は大雨で流されたそうで今後、橋の架け替えはされない予定という。来たルートを言うと納得して帰って行った。しばらく悩んだがまだ時間が早いのでとりあえず歩く事にした。ずっと下りなので汗をかく事もない。タクシーはよく来るので、どこかのグループに頼み込めば相乗りもできそうである。歩いて下る途中では歩いている人にはすれ違わなかった。時間が遅いという事もあるだろうが、ここはほとんどの人がタクシーを利用するようである。11:30 ゲート(無料駐車場有り)。ゲートの少し先にタクシー乗り場があった(→)。高瀬ダムまで¥2,100、大町駅まで¥6,200とある。少し悩んでいると係りの人がバス乗り場までは¥3,800程度でしょうと教えてくれた。少し悩んでいると今日は扇沢までの無料シャトルバスが出ているのでそこまで行けば、無料で扇沢に行けるとの情報を得た。だが途中まで歩いて疲れたらタクシーという手もある。まだ昼前なので葛温泉あたりでタクシーを呼ぼうかと考えて、歩き出す。12:19 葛温泉。携帯は繋がらず、公衆電話もなさそうなのでそのまま歩く。時折りすれ違うタクシーを見かけたのだが、いざ止めよとするとなかなか来ない。後ろを振り返りながらだいぶ歩いた所でようやくタクシーが後ろから来たので、止まるかどうかはわからないが手を上げてみると一発で止まった。ラッキー!ドライバーと話をすると後ろの人に承諾を得て乗せてくれた。タクシーで無料シャトルバスの所まで乗せてもらった。タクシーに乗っていた2人も相乗りだったようだ。場所がよくわからなかったが下った所のT字路の突き当りを左に曲がるとすぐにあった。そこには乗用車が何台か止まっていた。タクシーのドライバーさんが値段も交渉してくれて¥1,000でいいとの事で千円を支払う。無料シャトルバスに乗るとバスはすぐに走り出した。乗客は私1人のみである。何だか申し訳ないような気持ちである。聞くところによると、この無料バスは扇沢の駐車場が満杯になる対策として3日以上の連休の7:00〜5:30まで運行されるとの事である。13:06 扇沢着。扇沢の駐車場は満杯で車が列をなしている。申し訳ないので扇沢駅の中を急ぎ巡って土産物を買って早々に出発した。

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