塩見岳(しおみだけ)3047m

塩見岳西峰

塩見岳東峰

長野県下伊那郡大鹿村(おおしか)。国道152号の鹿塩温泉の入口より4.3km南へ行くと西側に赤嶺館の看板のある信号の無い交差点に出る。ここを左折し、鳥倉林道に入る。ここには鳥倉林道と夕立パノラマ公園の標識がある。夕立パノラマ公園は登山口の手前にあるので夕立パノラマ公園を目指してもよい。鳥倉林道入口を0kmとすると、0.1kmで橋を渡り左折(鳥倉林道の標識あり)。0.8kmで左折(鳥倉林道の標識あり)。ここから道なりに進むと15.7kmで終点にゲートがあり、未舗装の40台程度駐車可能な無料駐車場がある。後は登山口まで歩きとなる。(参考:5.0kmで左折で南山牧場の標識あり、11.6kmで夕立パノラマ公園、13.5kmを左折で鳥ヶ池キャンプ場)道路は全体的にさほど狭くはなく全て舗装道路である。駐車場には簡易トイレあり。駐車場の手前には沢があるがそのまま飲用可能かどうかは不明。スーパー、コンビニは飯田市にある。国道152号の北の高遠町にもスーパーはあるが国道沿いではないのでややわかりにくい。尚、国道152号の鹿塩温泉の入口より30m南にも鳥倉林道入口の標識があるがここから入るとわかりにくい。この入口のかどには公衆トイレがある。

2003年8月29日 曇り

7:17 駐車場出発。7:47舗装道路終わり。7:50 豊口登山口(鳥倉登山口)()休憩5分。登山口から少し進むと塩見小屋幕営禁止と書いてあった。私の地図には塩見小屋にテントマークがあり、テント泊をしようと思っていたのでいきなり計画が狂った。行きながらすれ違う人に聞いてみたがやはり禁止の様子。どうしたものか。8:53 あと2Hの標識。休憩7分。9:05 4/10。豊口登山口から三伏峠までは10分のいくつという表示があり、あと残りがどれくらいかよくわかる。9:31 6/10。9:36 沢。飲用可能な感じがする。一口飲むと冷たかった。10:01 8/10。10:02 6分休憩。10:10 塩川小屋分岐。10:37 三伏峠。三伏峠小屋に着くと三伏沢もテント禁止と書いてあった。出来れば塩見岳に近い場所でとも考えたが考える必要も無くなった。仕方なくここでテント泊とする事に決めた。

三伏峠小屋()はガスで周囲はよく見えない。小屋でテントの受付を済ませる(テント¥600)。どうやら私が1番のようだ。来る途中でテント場は水浸しと聞いていたが着いた時は水溜りは無く、ぬかるんでもなかった。しかし、テント場には水が流れた後があり、小屋から雨水が流れ込んだり、水が溜まらない場所を慎重に選んで場所を確保した。選んだ場所はやや傾きがあったが今夜は雨になる可能性があるので水浸しになるよりはましだ。水は1Lで¥150と高いので水場のポンプ小屋まで往復30分を汲みにいく。汲めば無料だ。往復30分なので単に通過する人にとっては水は得にくい。テントを張って寒いので温度を測ると15℃だった。やや風もある。寒いので、しばらく中で休憩してから意を決して水汲みに出かけた。水場は塩見岳方向にやや下る。
11:14 水汲み出発。11:16 塩見岳分岐。右へ行く。11:22 分岐。左へ行く。11:28 水場()。黄色のタンクの下にレバーがあり、レバーを回すと水道のように水が出てきた。11:33 出発。11:40 分岐。右へ行く。11:48 分岐。左へ行く。11:50 テント場。

汲んだ水で昼食の用意をする。時間はたっぷりあるのでゆっくりとくつろいだ。しばらくすると2人が来てすぐ下で2つのテントを張り始めた。2人で別々のテントとはめずらしい。1人はとても寒がっていた。テントの中から2人と雑談をしながら昼食。昼食後は寒いのでそのままほとんどテントの中でシュラフにもぐり込んだまま地図を見て明日の計画を練ったりした。まあ、明日はとりあえず塩見岳を往復して、またここに泊まるか、そのまま下るかだが、1日で塩見岳を往復して下まで下るのはちょっときつい。計画外だったが食糧は2泊分ほどではないが多めなので、3日目の午前中に戻れれば問題は無い。地図を見ていると塩見岳の向こう側にもテント場があり、水もあるように書いてある。しかし、そこは稜線沿いなので水が容易に得られるとは思えない。また、近頃の天気は前線が近くにあるのでいつ近づくかわからない。前線が通過する時には強風になる事がある。稜線沿いにテントを張れば、かなり風にあおられる事になる。近くには避難できるような場所もないだろう。状況がわからずに行くのは危険だ。シュラフにくるまっていると、今日はいつもとは違って気温が低いのに何故か頭がかゆく、お風呂に入りたくなった。いつもは3〜4泊しても山でお風呂に入りたいと思った事はほとんどない。山は気温が低く空気も乾燥しているのだろうと思っていたが、今日は湿気があるせいなのだろうか。しかし、そういう方が下に下りてから温泉にでも入って余計に極楽気分にでもなれるというものだ。夕方になって4人がテント場にやってきた。暗くなってから2人、1張り増えて全部で7張りになった。きょうは思いがけず大漁だ。夜になると風は止んだが、暗い。きっと雲が多いからだろう。火星はとても見れそうにないなと思いながら眠りについた。

朝焼けの塩見岳(三伏峠より)

8月30日 晴れ

朝方になり隣のテントで物音がするので目が覚めた。充分寝ているので起こされても眠くは無い。テントが暗いので星は見えないだろうと思いながら外に出てみると空は満天の星空になっていた。意外性にびっくり。そうだ火星を見てみようとなおも眺めるが空には明るい星がいくつもあり、どれが火星かわからない。コンパスを見て南を確認しながら、南が良く見えそうな北側へ移動すると近くのテントの人がタバコを吸いながら空を見上げていた。挨拶をして火星は見えますかと尋ねると「ああ、さっきまで見えていたが今は小屋の方に沈んだ」と言ったのでその方向を確認するが何も見えない。コンパスで方角を確認すると南西だった。確かニュースでは南東だったはずだがと思いはっと考えが浮かんだ。「星って東から西に動くんですか?」と尋ねると「そうだ」と答えた。そうだったのかと思いながら星空をしばし眺めてから小屋の方へ回ってみたがやはり火星は見えなかった。やがて夜が明けてきて隣のテントの2人は出発の準備をしていた。2人は間ノ岳方向へ行くというので途中のテント場や水の状況を聞いたが知らないようだった。同じ事を今朝、タバコを吸って星空を眺めていた人に聞くと塩見岳の向こうのテント場まで行って見てくるとの事だった。朝の気温10℃。

本谷山

5:16 三伏峠小屋出発。5:26 日の出。6:11 本谷山。3分休憩。7:00 かなり雲ってきた。6分休憩。7:26 塩見新道分岐。7:42 塩見小屋。トイレ¥200。但し男子小のトイレは別にあり無料。13分休憩。7:59 デジカメの電池交換。6分休憩。9:04 西峰3047m。3分休憩。9:10 東峰3052m。周囲にはあまり雲がなく、仙丈岳、悪沢岳、聖岳など周囲の山が良く見えた。間ノ岳方向はやや雲があり頂上部は良く見えなかったのみである。東峰に着くと星空を眺めていた人がいたのでテント場を聞くと水は無いようだった。あるとしても往復30分くらいの下にあるのだろう。33分休憩。しばらくすると間ノ岳方向から雲が上がってきたので帰る事にした。

塩見小屋と塩見岳

9:46 西峰。10:46 小屋。小屋の人に水場を聞いてみると水場までは往復30〜40分くらいとの事だった。5分休憩。11:02 6分休憩。11:10 塩見新道分岐。12:21 本谷山。5分休憩。13:16 三伏山。13:23 分岐。13:26 三伏峠小屋。

塩見岳往復は順調にいった。これなら帰れる。今朝、星を見ていた人は既に到着していてツェルトをたたみ終わっていた。帰って温泉にでも入りたいと言うとその人は鹿塩温泉の鹿塩館にいつも入るという。そうですかという事で私も鹿塩館に行こうかなどと思っている内に彼はいち早く出発した。私は急ぐつもりは無いのでビスケットをかじりながら休憩。しかし、朝のうちは晴れていた空も一面のどんよりとした雲に覆われ、ガスも出てきた。急ぎはしないが雨に降られるのもつらい。急いでテントをたたんで出発。

13:56 出発。14:13 塩川小屋分岐。6分休憩。14:30 7/10。14:36 沢(水)。15:08 あと2H。3分休憩。15:15 3/10。15:51 登山口。8分休憩。16:38 着。

駐車場に着くとすぐに温泉に直行したかったが、少々おなかもすいたのでインスタントの冷やし中華をつくって食べる。これを選んだ理由は今年は冷やし中華の出番がなく年を越しそうだからだ。それと、いつも、急いで温泉に入ると温泉につかりながらおなかがすいて早めに温泉から上がってしまう事が多いし、夕方になると暗くなってコンビニなども近くにはないので空腹のまま運転し続けるなんて事がよくあるからだ。腹ごしらえをした所で温泉に向かって出発した。鹿塩温泉につくと一応道路沿いを探したが鹿塩館の看板は見当たらない。仕方なく、どうせならという事で湯元山塩館へ行った。もしかしたら鹿塩館でなくて山塩館の間違いかもしれない。温泉に到着して聞いてみると外来は10:00〜14:00(¥600)という事でここには入れそうもない。14:00までに入るには12:00頃には下山してなければならないが、そんな早い登山はついぞした事がない。他でこの時間に入れるところがあるか聞いて見たがなさそうだった。仕方がないので地図を見て適当な温泉を探すと高遠温泉が丁度手ごろそうだ。温泉はそう遅い時間まではやってないが、この時間なら魔の分抗峠(ぶんくいとうげ)を越えても何とか時間内にたどり着けそうだ。

高遠温泉へ

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