鋸岳(のこぎりだけ)2685m

鋸岳(左の谷がコル)

長野県、上伊那群長谷(はせ)村。高遠(たかとう)町より国道152号を南へ行く。美和湖を過ぎたあたりの橋の手前に戸台、或いは仙流荘の標識があるので、それを見て左折し、戸台へ向かう。途中に北沢峠行きのバス乗り場があり、広い無料駐車場があり、トイレもある。北沢峠へ行く戸台大橋にはゲートがあり一般車両は入れない。戸台大橋を過ぎ1kmほど進むと登山口駐車場の案内(橋本山荘これより3分の案内板もあり)がある所を右折する。さらに900mで戸台駐車場に到着する。駐車場は無料で広い。戸台大橋から30mほどを右折すると戸台大橋の駐車スペースがあり公衆トイレがある。戸台駐車場まではほとんど舗装道路であるが、最後の100mほどが未舗装である。バス乗り場を過ぎたあたりから若干、道路は狭くなる。スーパー、コンビニは高遠町にある。

2007年8月25日 曇り

前日に戸台に到着。インターネットで見た戸台駐車場へ行きたかったので探したが、わからず、仕方なく戸台大橋の駐車スペースへ車を留める。ここからの道路は通行止めとなっている。最近、通行止めになったのだろうか。でも戸台駐車場まではそう遠くないので歩いてもそう時間はかからないはずである。

5:25 戸台大橋出発。通行止めを通過するのもどうかと思い、通行止めの前で河原の方へ行き通れそうな所があるか確認してみる。どうせ鋸岳登山口までは河原歩きなので、ここから歩いてもさして変わりはないだろう。しかし、上流を見てみると川が幅いっぱいに広がっていて歩けそうな河原は見当たらない。仕方なく引き返して、通行止めを強行突破する事に。歩き始めると多少の落石はあるものの車の通行には支障ないように思える、良い道路だった。さらに歩いていくと高さ20mはあろうかと思われる砂防提があった。もし、さっきの所から無理矢理、河原を歩いてもこれを越えられないだろう。こちらを選択して良かったと安堵する。5:43 戸台駐車場(→)。

なんとそこには車が止まっていた。どこかに来る道があるんだなと思いつつも先を行く。しかし、何処が登山口なのか案内が無い。きっとマイナーな所なので、案内は無いのだろうと思いつつ、不安は尽きない。いずれにしても道無き河原をひたすら歩くしかないのだろうと思い、工事用の砂利道をゲートを越えて進む事にした。その方が河原を歩くより歩き易いと思ったからである。しかし、この道路はかなり長く続いている。そして、所々にある砂防提を自然に乗越えられる。もし、ここを歩かないで河原を歩いていたら砂防提を乗越える為に、結局、この道路へ上がってこなければならない。ここを歩いていたのはラッキーである。しかし、何の案内も無いのは、いつもの他の登山とは異なり不安がいっぱいである。道は細くなったり途切れたりするが川の北側にあるようである。6:33 階段を登って砂防提の上で9分休憩。休み終えて歩き出すと今までの道は無くなり、河原が広がっている。歩きやすそうな所を選び、河原の中ほどまでくると赤いテープがあった。おやっと思い周囲を見ると対岸に赤いマークがある。疑心暗鬼ながらもマークを追っていくとやがて河原脇の登山道があった。ここで、いつの間にか靴も脱がずに渡渉して対岸に来ていた事に気がついた。きっと、渇水期なのだろうと思った。ここからは、そこそこにマークがあって、登山道を進む事になる。来る前には、何も無い河原を歩くのを想像していたが実際はほとんど河原を歩いて無い。7:41 鋸岳分岐(←)。やっとここで案内標識があって安心する。

ここで休憩と思ったが渡渉しなければと思い、渡渉してから休憩する事にした。川の方へ行くと意外と川幅が短く、水量も無い。渡渉場所を見極めようと見回すとなんと靴を脱がずに渡れそうな所があった。石の上を慎重に歩いてあっけなく渡渉できた。7:48 12分休憩。

頂上

頂上下のガレ


インターネットで見た情報ではまったく登山道が無いような印象だったが、若干、不明瞭ながら登山道があり、赤いマークが短い間隔でついていた。マークは場所によっては間隔が長くなったりするが確実にあった。所によっては新旧の登山道が近くにあるようだが、状況を見極めて歩き易いほうを選ぶ。GPSを持ってきたが結局、GPSに頼る事なく、大岩下の岩小屋まで行く事ができた。GPSは急傾斜と木の影響でかなりずれた位置を表示するのであまりあてにならない。参考程度に見るのがいいだろう。岩小屋まで来るが何も案内が無く、ガレ岩だらけ。これほどのガレは経験がない。あたりを見回すがマークが見えない。間違いかと思い周囲を探索するが、それらしき道も無し。近くに来ている事はわかったので、そのままガレ岩を登ると道が見えた。その上の木の幹に水の字を発見。しかし、周囲に水の出ている気配が無い。ここでテントを張ろうかと思っていたのでがっかり。あまり水も持ってきてなかった。しかし、順調に来ていたので幕営の必要は無い。この分なら頂上へ行っても暗くならないうちに戸台川まで降りられそうである。

10:23 7分休憩。ここからはザレと不安定なガレ岩の急登。それなりにルートらしきものはあるがガレ岩は不安定で危険。右の崖はもろそうなので、落石の危険を避け、あまり近寄らないようにしながら、ルートを見極め、そっと足を置く。途中、何人かの縦走と出会う。12:13 コル。12:38 頂上。頂上には誰もいない。天気が良く甲斐駒ヶ岳、仙丈岳、八ヶ岳、御岳などが見えた。カミキリ虫だろうか、やけにうるさい。北側に町並みが見えたがソフトバンク携帯は繋がらず。ワンセグはいくつか見られた。13:07 下山開始。13:29 コル。テントが1張り張れそうな場所がある。14:44 木に水と書かれた場所。何気なく水が諦めきれずに周囲を見回してみる。すると木の左に道らしきものを発見。ダメ元でたどってみると、やがてはっきりとした道が崖に沿ってあった。ずっと進むと崖の南端に水を発見。14:49 水場(←)。水量が少ないのでコップで受けて飲む。水は冷たくてうまい。11分休憩。15:25 3分休憩。16:42 鋸岳分岐。18分休憩。18:36 戸台駐車場。あたりは暗くなりかけている。ここへ来る道を尋ねてみる。どうやらもう少し先から右に行く道があるとわかる。18:52 戸台大橋着。あたりはすっかり暗くなっている。

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