フンベ海浜温泉

登別温泉は有名で誰でも知っていると思いますが、ここで紹介するのは誰でも知っている登別温泉ではありません。以前、登別温泉に行った事がありますが、入浴料は¥2,000前後と高かったのでやめました。やはり温泉は地中深くから自然に湧き出る物で本来はただ同然のはずです。せっかく温泉に入るのなら、そんな自然に囲まれて、自然に湧き出ているのを実感出来る温泉に入りたいと願っています。話が長くなりましたが、この温泉は登別港の近くにある無料(混浴)の温泉です。

私は当初ここの温泉の詳しい資料を持っていませんでした。ただ登別港にある無料の温泉という事だけがわかっていました。国道36号を苫小牧から登別の方へどんどんと行くとやがて登別駅の標識がありましたが、登別港の標識はありません。さらに進むと富浦港の標識になってしまいました。2〜3km行き過ぎたようです。Uターンして少し行ったところで今度は国道を外れて海岸線の道を行くと、今度は登別港らしき所に出ました。登別港には船がたくさん係留してありました。港の東に出てあたりを見回してみましたが、それらしき物は見当たりません。近くで釣りをしている人に聞いてみると、西の方を差してあっちの方にあるらしいとの事。詳しい事は知らないようです。仕方がないのでそちらに行って歩き回りましたが、なかなか見つからずさらに山の西に出て海辺を探しましたが、やはり見つかりません。そこで少し高い所から見てみようと思い山をすこし登る事にしました。でもこの山は切り立った山なので近くは立ち入り禁止になっているようです。あまり崖の近くには行かないようにして、見通しの良い所に5m程登ると何やら向こうに小屋があります。人がいるようです。小屋に行って聞いてみるとどうやらここのようです。発見!

私はまた車に戻りタオルを持って行きました。さっきの人は帰ったようで誰もいません。しめしめ、ゆっくり入れると思い風呂の写真(実際はデジタルビデオだが)を撮る。そしておもむろに入った。外は絶景の海の景色。ちょっと高い所にあり今日は良い天気なのでなおさらだ。でもその時間は長くは続かなかった。すぐに誰かやって来た。続いてもう一人、今度は女性の声がする。おお〜と思ったら昔の娘さんでした。3人で風呂に入っていると次第に会話がはずみ色々とお話をうかがいました。

昔はこの温泉小屋はもっと海側にあったそうです。だんだんと侵食されて崖っ淵になったので、もっと山側に引っ越したそうです。写真の右に橋の様に見えるのは、実は橋では無くてパイプです。多分、昔はそこに小屋があったようです。この温泉はボーリングで掘った温泉だそうです。温泉は今でも汲み上げポンプ無しに地中から自然に湧き出ているのです。

画面のパイプからお湯は出ています。お湯は少し茶色く濁っています。以前、分析してもらった事があり鉄分が入っているとか。私が体を洗おうとするとこうすればいいと言ってパイプを引くとなんとパイプは伸びてお湯が浴槽の外に落ちる様になりました。なんと!いいアイデアですね。温泉の温度は丁度良く水でうめる必要はありません。

昔の娘さんは私に何処から来たかと尋ねるので群馬ですと言うと、群馬には何か有名な物があるかとまた尋ねるので高崎観音と言うと知らない様子。では少林山と達磨。これも知らない。最後に草津温泉と言うとああ知っていると言って唄を歌い出した。草津よいとこ一度はおいで...。何をしに来たのかと尋ねられて、山を登りにと言うと恵那山は登るのにきつかったなどと話が止まらないのでそこそこのところで、おいとましました。

ここへ行くには、苫小牧から登別の方へ国道36号を行き、登別の繁華街に入る前のトンネルをくぐって、すぐにポロアヨロ川を渡ったら左折します。少し行くと左手に登別港へ行くトンネルがありますが、さらに直進し左の山を過ぎたあたりに立ち入り禁止の立て札があります。実はこの奥です。右には北海道コンクリートがあります。もう少し行くと左は海岸となり、広い駐車可能なスペースがあります。(未舗装)ここに車を停めましたが、海側は少し崖のようになっているので、あまり海側に停めない方がいいでしょう。ここから東側の急な登りを5m程のぼると小屋が見えます。

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